症例
転移性脳腫瘍
脳神経症状を改善し、生活レベルを維持することを目的に治療を行います。
大きさや部位により、1~5回(1回30分程度)の治療を行います。
腫瘍の縮小効果は、即効性に乏しく、数か月を要することがあります。
合併症としては、脳浮腫、脳壊死、出血などがあります。
聴神経腫瘍
腫瘍の増大を抑制し、脳神経症状の発症を予防することを目的に治療を行います。
治療効果が出るまで1~2年を要します。
副作用を減らすため、数回の治療を行います。
合併症としては、めまい、聴力低下、顔面神経麻痺、三叉神経麻痺、水頭症などがあります。
AVM(動静脈奇形)
病変部の血流を減弱させて症状を緩和し、出血を予防することを目的に治療を行います。
病巣が閉塞するまで平均3年を要します。
合併症としては、脳浮腫、嚢胞形成、脳壊死、二次的悪性腫瘍発生などがあります。
原発性肺癌
転移のない、比較的小さな病変に対して、根治的治療を目的とします。
通常、5回(隔日照射)の治療を行います。
合併症としては、放射線肺臓炎、肺線維症、肋骨骨折などがあります。
転移性肺癌
原発巣が制御されている少数個の転移癌の場合、転移巣を治療することで予後を改善する可能性があります。
3個以下の転移巣に対して、肺癌の治療を行います。
転移性肝癌
原発巣が制御されている少数個の転移癌の場合、転移巣を治療することで予後を改善する可能性があります。
肝癌に対して、5回の治療を行います。
合併症としては、肝機能障害、消化管出血、胆汁うっ滞性胆管炎などがあります。
腹部リンパ節転移
化学療法で制御できなかった転移性病変に対して、増大による発症予防、予後改善を目的に治療を行います。
副作用を減らすため、数回の治療を行います。
リンパ節転移は保険適応がなく、自由診療となります。
前立腺癌
転移のない限局性の前立腺癌が治療対象となります。
治療成績は、手術と同等と報告されています。
5回の治療を行います。治療前に金マーカの留置が必要です。
合併症としては、排尿障害、直腸出血、尿道狭窄、勃起障害などがあります。